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「稔麿!!」
私は稔麿の、愛する人を抱きかかえた。どんどん硬くなっていく彼の体は彼の死期が近いことを意味していた。
「い、嫌だっ!!」
「もみじ・・・。一つだけ約束して。」
「何でもする!!」
「・・・、僕を忘れてほしい。」
私は大きく目を見開いた。
「君には・・。女らしく、幸せに生きてほしい。これは僕のわがままだ。」
「そ・・、そんなこと無理!!」
私は耐えきれず言った。
「稔麿こそ・・、稔麿が約束を守ってよっ!私を忘れて!!」
これは嘘だ。
最近稔麿に嘘をついてばっかりだ。
好きなのに、突き放して。
忘れてほしくない。来世ででもいい。
二人で幸せになりたい。
「何言ってるの・・・。これだから愚脳は・・・。いい?僕は君を愛してる。
どんなに君が僕を嫌いでも。
僕はキミを忘れない。」
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