3人が本棚に入れています
本棚に追加
稔麿が死んだ。
そう分かって、ちょっと落ち着いた。
失うとわかっててそれを待つのと、もう失ってしまったあとではだいぶ違う。
恐怖、辛い、悲しい。
どれも違った。
「忘れるわけないじゃん・・・。」
そう言うと、私は口付けをした。
稔麿が望んでいないのも分かってる。でも。
そのまま。
手に持っていた短刀を握りしめて。
首を掻き切った。
最後まで、嘘をついてごめんね。
そう思いながら。
「またね・・・。」
最初のコメントを投稿しよう!