3人が本棚に入れています
本棚に追加
卒業の日。
帰ってきてポストを見ると、そこには窓ふき会社の封筒が届いていた。
合格のお祝いと、弟にこれからもよろしくといったメッセージだった。
忘れたわけじゃなかったんだと、スキップしながら部屋へと戻った。
部屋の前に男性が立っていた。
あれ?この人。
すると向こうも気が付いた。
「メアリー?」
「ええ。もしかして、窓ふきの?」
「やっぱり、ねえ、これ、覚えてる?」
差し出したのは可愛い便せん。
「これ、私の!」
「神様はいたのかもね」
神様?
あの日の彼は、素敵な王子様になって私の前に現れたのだった。
そして彼とお付き合いが始まった。マーティーは私の三つうえ、ウソ、私より年下に見えた。
彼は笑いながら、怒っていたのは祖父だという、彼は卒業したら、家業を継ぐため、大学に行きながら修行中だという。
じゃあ卒業したら戻るの?
あそこは祖父がいる街で、私が行く大学の町がホームグラウンドだという。
そして私たちは愛をはぐくみながら、今こうしている。
最初のコメントを投稿しよう!