あなたに会って謝りたいの

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 また、大震災が起きた。 テレビに映る映像は絶望的な光景だった。 壊滅的と言っていいほどの被害状況に胸が締め付けられた。 弘恵はそれと同時に13年前の東日本大震災を思い出していた。 その時、友達の故郷が無くなったのだ。 いえ、友達ではない。 かつて、大切に想っていた男性(ひと)だった。 彼の実家は原発から1キロの所にあった為に、その瞬間全てが無くなってしまったのだった。 彼の落胆ぶりは直には見ていない。 もう二人が離れて随分と経っていたからだ。 震災で、彼を思い出したのだが、弘恵の後悔はもっとずっと前のことだった。
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