ダンジョンマスター(自称)

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ダンジョンマスター(自称)

「アドニス……何をしているんですか?」  僕の名前は、アドニス。  この世界は、ダンジョンで生計を立てているほど、ダンジョンと密接な関係だ。  そして、ダンジョンマスターでイケメンの僕には、仲間がいる。 《勝手に言っているだけでアル》  ツンデレ属の幼馴染みで魔法使いのフォルトゥナ。 「誰が、ツンデレ属だ!」  鈍い音と共に、激しい痛みが僕の背中を襲う……。  心の声で紹介しているのに、どこからともなく現れた、フォルトゥナに思い切り背中を蹴られた……。  魔法使いなのに、とても前衛的だとは思わないかい? 「痛い……どうして、僕が自己紹介をしていることに気づいたんだ」 「そ・こ・の! ナレーションが教えてくれるのよ!」 「ああ……彼は、心の声も読める優れモノの魔法道具だった」 《全て筒抜けでアル》  彼は、ナレーションことナレンと命名した万能の魔法道具だ。  言葉のとおり、僕たちが話すことに対して解説してくれる。  主に、ツッコミ役だというのだけれど……もう1人紹介する、二人目の幼馴染みである、腹黒僧侶ことエレボスが、毎日のようにダンジョンに通う僕に呆れて、フォルトゥナと2人で合作して作ってくれたらしい。  2人共、優しいなぁ。 《ツッコミ役が不在になるからでアル》
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