IV

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*  私がマオについてこの二人に話すのは初めてだ。全寮制の女学院という環境上、男の子の話題が出ることは滅多にない。 「最初は本当にキライだったのよ。真面目で頭は良いし運動もできるんだけど、淡々とした態度とか、ストレートに失礼な物言いとかが鼻につくタイプなの。優秀な人にしか興味ないし」 「それでそれで?」 「次第に悪気はないんだなってわかって。言ってることに配慮とかが出来なくて、事実を真面目に伝えようとして周りを怒らせちゃうタイプっていうか。今日だってーー」 「今日も会ってたの!?」  二人が食い入るように私に向かってくる。私は観念して今日の自らの過ちを話すことになった。
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