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「そう......弱味、ね」
「美柑ちゃんの好きな人、独特な考え方してる」
普通、相手が自分の好きな人を知りたいと言ったならば、自分に興味があると解釈する、ここは私が違えているわけではなさそうだ。
でも、マオの言い分も気になる。
「ねぇ、二人は好きなものを教えたり、秘密を共有したりすることに抵抗感はないの?」
「ないよ!」
「あるわ」
顔を見合わせる二人。
「私は信頼した人になら全てを預けられるし、預けて欲しいな。でも、相手がそうじゃないなら尊重したい」
「人に”かけがえのない好き”を教えることは、殻に覆われていない弱い部分を見せること。だから怖いわ。でも、肩を寄せ合うために晒し合うなら我慢できる」
私達は友人だけれども価値観も考え方も異なる。話し合って、妥協点を見つけて傍に居ることを選ぶのだ。
幾つかの話の後にマリは提案してくれた。
「ねぇ、美柑ちゃんの恋人とやりたいコト、一緒に考えよ!」
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