第1章 時を越えた娘。

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第1章 時を越えた娘。

琴葉が現在〈=西暦2024年04月19日〉からタイムスリップをし戦国乱世に 飛ばされたところからになります。 ※ちなみにタイムスリップとは… ある時代を生きていた人が予期せぬ出来事により過去や未来へ時を越えて現れる現象の事である。※ 西暦1554年08月21日現在、 尾張国の一部を治める織田信長の弟で品行方正な信行ではございますが… 美形で優しく凛とした立ち振る舞いをするため女性から大人気…なのに… 元服〈=現在でいうところの成人〉を迎えて3年も経ち18歳になったというのに浮いた話の1つすらもなく… 絢葉「信行、もしかしてあなた…?」 信秀の正室であり信行らを この世に産んだ母親である絢葉は… 信行と顔を合わせる度 跡継ぎの事を案じておりました。 信行「浮いた話のない男や女は、 特殊な恋に身を焦がしているだなんて疑うのは如何なものでしょうか?」 特殊な恋とは…衆道の事であり 浮いた話がない人は疑われてしまうのも道理ではありますが…恋愛は個人の自由になります。 但し… 戦国乱世ではやはり祝言〈=結婚〉とは子を産み育て家を絶やさないための手段の1つでございました…。  それに… 信長はかなり特殊な行動を好み うつけ者だと揶揄されております。 絢葉「恋愛は自由ですが兄が愚かな行動をしている以上、跡継ぎになるかもしれないという事を理解して下さい。」 信行と絢葉の言葉と願いは、 平行線を辿るのみでございました…。
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