アルビノと私

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俺は声をかけた。むしゃくしゃしたからか、なんなのかは分からないがか、嫌がらせしたつもりだったんだろう。 「...私に何か用?私に関わるとろくな事がないよ?」 そう言って雑巾をどこからか取りだしてびしょびしょの机を拭き始めた。 ...こいつ、全部一人でやる気だな。なら... 「...俺もやる、バケツよこせ。」 「...聞いてた?関わるとろくな事ないって、まぁ、お好きにどうぞ。」 「じゃあ、好きにさせてもらうわ。」 2人で無言で机を拭き始めた。 ... いや、気まずいって...俺から話しかけたはいいけど、今まで誰とも話して来なかった陰キャだった... でも、なんで消えたいのかは気になるな... 「...なんで消えようと思ったんだ?」 少女はびっくりしてこっちを見た。 意外と可愛い顔をしている。さっきは絶望していた目だったが、今はそれ相応な感情だ。 すると少女が話しかけてきた。 「どうして...どうしてわかったの?」 「目だよ。」 「目?」 「俺目は悪いけどそういう感情は読み取りが得意なんだ。」 「そっか...。」 すると少女は、 「そうだよ。毎日こんなこと辛いもん。」 その後少女はこうも言った。 「私以外に私の辛さ分かるわけないじゃない。他人に口出しされたくないし、人助けのつもり?」 俺はさらにムカついた。俺の事も知らないで消えるのかと。まだ生きていけるのに。 気がついたら声に出していた。 「俺だって辛いことある!俺は若くして死ぬ短命なんだ!病気なんだよっ!外に出るのも、見た目も、全部笑われてきたんだ!」 少女は、びっくりした顔をした。 だけど俺は止まらなかった。 「お前に話しかけた理由?分かるだろ?消えたいお前に対しての嫌がらせだよ!俺みたいのより先に死ぬ?ふざけるな!」 つい、声を粗げてしまった...。謝らなくては... 「...っ、悪」 「そっか、じゃあ私たち似たもの同士だね。」 少女は、手を差し出した。 「私 海染(うみぞめ)(のぞみ)あなたの名前は?」 「...俺の名前は 茉白(ましろ)由希(ゆき)だ」
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