十三話 怪しい転校生【生徒】

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十三話 怪しい転校生【生徒】

吹雪美代子は次の日、世田谷南小学校に向かった。  「おはようございます。先生体調はどうですか?もう学校に来て大丈夫ですか?」 「先生もっと休んでいた方がいいんじゃないんですか?」 吹雪は「おはよう。皆んなありがとうね。先生はもう大丈夫だよ。じゃあ出席をとりましょう〜あれ?今日は佐藤さんと向田君がお休みなのね。珍しいわね」 その時、前田洋司が言った「先生〜あの向田真斗やっぱり変だよ。皆んなも言ってたけどさ〜あいつがこの学校に来てからおかしな事ばかり起きてる。あいつを学校から追い出さないととんでもない事になるよ」 小泉宏樹も言った「確かにあいつはおかしい僕はあいつが相馬を殺したんじゃないかと思ってる。あの時、あいつは相馬の後ろにいて笑ってたんだ。あいつを学校から追い出しす事はできないんですか?」 「私もそう思う。佐藤さんだってきっと相馬君があんな事になったからショックで学校休んでい るんだよ。先生だって倒れちゃったじゃない。私あんな子と関わりたくない」 「それに僕達が入院中だった時、医者から心不全の疑いって言われたんだけど、僕達走った記憶も苦しかった記憶もないんだよ。これも真斗の仕業じゃないの?先生何とか言ってください」 世田谷南小学校5年1組の教室に吹雪美代子が入るとクラスの生徒達は吹雪に向田真斗の不満を本人がいないせいか言ってきたのだ。  吹雪美代子は冷静を装いながら生徒達に言った。 「まだ向田君が相馬君殺害に関係しているのかどうか?なんてわからないわ。後は警察にお願いしましょう。それと〜小泉君お昼休みに職員室に来てくれないかしら?聞きたい事があるの」 小泉は「わかりました」そう答えた。 どことなく今日の5年1組の生徒達は不安な顔をしていた。やはり同じクラスメイトの死が相当ショックなのだろう。一番冷静な佐藤圭子さんでさえ今日は学校を休んでいる。あの子は相馬君と私が倒れた時、直ぐに職員室に行って京本先生に助けを呼びに行ってくれた。冷静かつ機転が効く生徒なのに今日は休みなんて……きっと相当ショックだったんだろう。  吹雪美代子は佐藤圭子の事が気がかりだった。 それでも授業は進み昼休みになった。 吹雪美代子は職員室で小泉宏樹を待っていた。 「吹雪先生何ですか?」 吹雪は言った「あの日〜相馬正君との喧嘩の原因はテスト用紙に答えの緑の文字が出ていた事を私に知らせようとした相馬君を止めて喧嘩になっ たんじゃないの?  向田真斗君がテストに答えを写し出せる能力の事を小泉君は知っていたのよね?  だから相馬君は答えがわかっているものをそのまま書くのは卑怯者って言ったんじゃないの? それを私にバラしてしまうと満点を取れない生徒が出てしまうだからクラスメイトを裏切る事になる。それが喧嘩の原因なんじゃないの?」 小泉宏樹は言った「実はそうです。どうしてわかったんですか?」 吹雪は言った「向田真斗君の事を色々調べたのよ」 小泉宏樹は「そうですか〜先生なら真斗を何とかしてください。何とかしないと〜他の学校に転校させないと〜今度は〜先生もういいですよね?僕クラスに戻ります」 吹雪は「小泉君〜待って〜小泉君〜今度は何?小泉君?」 吹雪はこの時、小泉がまだ自分に何か隠している事があるのだと確信した。 「今度は?いったい何を言いたかったんだろうか?」 その時、職員室の電話が鳴った。 「トゥルー トゥルー」 一年の担任の宮本ゆりかが職員室の電話を取った。 「吹雪先生〜緊急の電話が入っています」 「はい、すみません」吹雪は電話を取った。 「はい、お待たせしました。吹雪ですが?昨日はどうも真斗君のお母さんどうなさったんですか?今日休みでしたが〜えっ?どうして〜本当ですか?いったい誰がそんな事を〜すぐ行きます」 吹雪美代子はこの後の授業を京本武雄先生に任せて向田真斗の家に向かった。  吹雪はまだ信じられない気持ちでいっぱいだった。向田真斗が何者かの手に寄って殺害された なんて事を〜。 吹雪は向田真斗の家まで急いだ。  向田真斗の家の周りにはたくさんの警察官がいて中に入る事はできなかった。向田真理も警察官に取り調べを受けていた。  吹雪は「向田さん」ロープの外側から声を掛けた。すると向田真理はロープの外側に来て吹雪に声を掛けた。「待っててください」と言って走ってロープの内側に戻って行った。  「警察の駒井さん〜この方は真斗の担任の吹雪先生です。駒井さん〜吹雪さんと一緒に話をさせてください。先生からも聞いた方がいいと思いますので」 殺害された向田真斗の母がそう言うと吹雪を警察官の人はロープの内側に入れた。 そして今までの出来事を全て吹雪は警察の駒井に話した。そして真斗の母の向田真理も今までの事を全て話した。  警察官の駒井は言った「殺害の時に使われたナイフからも真斗君は自分の部屋で殺害されたのに犯人に繋がるものが見つからないんですよ。まるでナイフだけが真斗君の部屋に真斗君の心臓をめがけて飛んで来たようにしか見えません。  お母さん真斗君学校を休んで自分の部屋で寝ていたんですよね?高熱だったんですよね?」 向田真理は言った「そうなんです。今日は主人は会社ですし、お手伝いさんの篠田さんは身内に不幸があって故郷に帰っていて高熱の真斗を一人にしておけないから私は仕事を休んで真斗を看病していました。  ほんの30分ほど真斗がプリンと飲み物が欲しいと言うので買いに行ったんです。そして帰って来て真斗の部屋にプリンと飲み物を持って行きました。真斗の部屋のドアを開けたらこんな事になっていたんです」 警察官の駒井は言った「犯人に繋がるものは何もないと鑑識も言っていました。それにしても不思議です。何も証拠が残ってない。まるで超能力でも使って手を使わず外からナイフを動かして真斗君を殺したとしか考えられない」 吹雪は嫌な予感がした。 まさか小泉君が言ってた今度は〜って意味は。 今日、学校休んでいるのは佐藤圭子しかいない。  佐藤圭子もみんなが知らないだけで真斗君と同じ力を持っていたのかもしれない。  もしかしたら佐藤圭子の力を知っていたのは佐藤さんと仲がいい清水真子と小泉宏樹 前田洋司の3人だったのかも?  もしかしたら何らかの理由で相馬君に知られてしまったのかもしれない。その事で喧嘩になったのかもしれない。 吹雪は言った「ちょっと私、急用を思い出したので」 吹雪は急いで佐藤圭子の家に向かった。 チャイムを鳴らすと佐藤圭子は直ぐに玄関に出て来た。 「佐藤さん大丈夫?体調悪いの?」そう聞くと佐藤は言った。  「私が真斗を殺しました。もうわかっているんでしょう?これから私は自首します。  真斗を殺す為に今日、学校を休んだんです。 真斗が高熱を出して学校を休んでいる事はここからでも見えますから。  チャンスだと思いました。私も真斗と同じ力を持っているので。でも私は、今までずっと隠していました。  仲がいい友人の一部の人しかこの秘密は知りません。どうしても学校をめちゃくちゃにしてクラスメイトを苦しめる真斗を許す事はできなかった。  だから私は特殊能力でナイフを動かし向田真斗の部屋までナイフを飛ばした。  クラスメイトを守る為にやったこの計画を話してる時に相馬君に聞かれてしまって相馬君はそれを止める為に小泉君と喧嘩して先生にその事を言おうとしたんです。  でも私はやっぱり自首した方がいいと思って今向田君の家に行って警察に全てを話します。 先生着いて行ってくれますか?」 吹雪美代子は「わかったわ」そう答えると佐藤圭子と一緒に向田真斗の家に向かった。 その後、佐藤圭子は警察官に全てを話した。  吹雪は「佐藤圭子の母の佐藤美鈴と向田真斗の母の向田真里の涙が頭からずっと離れなかった。 完
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