十七話 事故【日暮里大学】

1/1
前へ
/197ページ
次へ

十七話 事故【日暮里大学】

 「卒業旅行どこに行く?」 「ここは?やっぱりさ〜俺達ホラー同好会としてはさ〜卒業旅行もホラ〜で飾りたいじゃん」 「お前そんなのどこで見つけたの〜」 「まあね。何処でもいいじゃん」 「そうだな〜ホラー体験?心霊スポット巡りかもな申し込もうぜ」 ここ日暮里大学でも、北千住来世大学の水田 市井 鴨の下 小泉と同じように卒業旅行「幸→不の旅幸せでホラー好きなそこのあなたホラー体験してみませんか?」と書いてあるチラシを見て盛り上がっていた。 「じゃあ俺申し込んでおくよ。ホラー好きな子がきっと申し込むよ。彼女とかできるかもね」 「ホラー同好会の活動ばかりしている俺達は出逢いっていうもんがなかったなー。募集人数は25人だって満席になったら締め切るって書いてあるからすぐ申し込んでいいね」 「申し込んでおいて和樹」 「わかった修二と俺と了と道夫の四人ってネットで申し込んでおくよ」 幸→不の旅のチラシはそれぞれ自宅のポストに入っていた。そのチラシを受け取った時から既に受け取った者の運命は決まっていた。  そして、受け取った者には共通点があった。 そう、チラシは選ばれた者の家のポストにだけ投函されたチラシだった。  このチラシを投函されてツアーに参加する事になった25人はバスに乗った瞬間から恐ろしい体験を余儀なくされる事になる。  それは25人のバスツアーの参加者の過去に秘密があったからだった。  25人の参加者は一緒に申し込んだ友人の過去を誰も知らなかった。  「楽しみだなー。彼女できるかなー?」 「お前はもてるじゃん」 「いやーそれほどでもー」 ホラー体験ツアーを楽しみにしているそれぞれの大学生のそれぞれの友人と行く卒業旅行25人は自分達が選ばれた事にまだ気づいていない。。。  続く
/197ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加