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十七話 事故【当日】
痛い〜まだ頬が痛む〜昨日は山本修二って人と恭子が死んだんだ。あれから私は眠れなかった。もう朝になったんだ〜私達4人は殺される。
私達に自由はないんだ。声が聞こえる。もう、武器を配る時間なのか?団長達が武器の手入れをしている。あそこにあるのは弓私は今日あの弓で殺されるんだ。
「はい、北見さんこれ弓と矢ですよ。練習通りにやって憎い悪魔を殺害しましょう。頑張ってください。私は北見さんの味方です。
「ありがとうございます」北見姫花の両親は団長から殺害に使う弓と矢を受け取った。
「さあ、犬飼亮君のご両親はい、ご希望通りムチを用意いたしました。
これで徹底的に死ぬまで痛めつけてくださいね。ムチは最後まで痛くて苦しんで死にますからね〜一番残酷な殺害方法じゃないんでしょうか?今日は本番です。頑張りましょう」
「ありがとうございます」犬飼亮の両親はお礼を言った。
「次は小西拓さん。あなたは恋人の葛城弥生さんのお腹に子供がいる事を知らなかった。松田かなえに弥生が浮気してると聞かされ偽装された写真や弥生が浮気してる証拠の音声を松田かなえから受け取った。
それが松田かなえに作られたものだとも知らずに作られた動画や音声写真全て信じてしまった葛城弥生さんより小西拓さんあなたは松田かなえを信じてしまった。
そして松田かなえの誘惑に負けてしまったんですよね。だから小西さんあなただけ他のお客様とは違うんですよ。
葛城弥生さんが死んだのはあなたにも原因があるんです。
何で葛城弥生さんを信じてあげなかったんですか?あなたは本当に弥生さんを愛していたんですか?普通愛していたら恋人を信じますよね?
私達劇団は復讐する為の劇団です。
いいですか?あなたは松田かなえと同じ葛城弥生さんを殺したんですよ。
そういう人間はここでは排除されるルールがあるんですよ。小西さん大丈夫です。あなたが死んでも私が葛城弥生さんの無念を晴らしますから。希望通り電気ショックで殺します」
小西は「えっ?何で何で僕が?俺は復讐する方だろう?俺を殺すなんて冗談だよな?」
団長は言った「冗談ではないですよ。飛び込みですが〜昨日葛城弥生さんのご両親から頼まれましてお金とこのピストルを渡されました。お前は被害者じゃない加害者だそして、ただの悪魔だ」
団長はそう言うと何の躊躇いもなく皆んなが見ている前で小西拓をピストルで撃って殺害した。
「きゃー」
武器を渡された復讐する為に集まった観覧者達は一斉に大声を出した。
団長はにっこり笑って言った「大丈夫ですよ。これもこちらで処理しますから。葛城弥生さんのご両親はどうしても殺害する事はできないと言うのでね。私が頼まれたんですよ〜気にしないでください」
「次は〜南冴さんのご両親ですねこれはかなり残酷な殺し方かもしれませんね。大きな石と石を飛ばす機械です。どうしてこれをリクエストしたんですか?」
南田冴の両親は口を揃えて言った「近藤義男は見ればわかるかもしれませんがいわゆるイケメンって言うんですか〜若い子の言い方ですと、こいつはその容姿を武器にたくさんの女性と付き合っていた。娘はこんな男に騙されて大学入学当時から付き合っていた。
娘はこんな男でも結婚したがっていたんだよ。こんな男の子供ができたからね。その事を近藤は知っていたんだ。
なのに近藤は娘を殺した。私達は近藤がより苦しむ殺害方法を思いついたんです。そのイケメンの顔を石で潰して殺害する方法です。こいつは自分の容姿を一番気にしていただからその容姿をズタズタにしてやろうと思ったんです」
団長は言った「それは素晴らしい。きっと観客席で観覧するお客様も楽しんでくれますよ」
「そうですね。団長ありがとうございます」
「さあ武器を持ったら部屋に戻って用意してある朝食を食べて衣装に着替えてここに集まってください」
団長はこれから復讐しようとしてる劇団にとってはお客様にそう言った。
鴨の下桜は「もしかして舞台に参加しない本当の観覧者がいるのかもしれない。私達は見せ物にされるんだ。殺されるところを大勢の観客の前で晒し者にされるんだ」
「さあ、一度部屋に」
「はい、ありがとうございます。団長」
1人団長に殺されたが復讐する為に舞台に立って参加する3人はそれぞれの部屋に戻って行った。
3人が戻って行った後、団長は自分で殺した小西拓の後始末をしながら私達に言った。
「皆さんは殺されますが舞台に立てば立派な俳優ですよ。皆さん今の聞きました〜チケットは完売いたしました。
今日は100人のお客様が見に来てくれます。
皆さん人が殺されるところを見るのが好きな人達です。
警察に言ったら自分も殺されるという事を知っているのにチケットを買ったんですよ。悪趣味ですよね。じゃあ時間までここで寛いでくださいね。あ〜動けないから寛げないか〜」
エンターテイメント復讐劇団の団長はそう言って笑った。
「は、はっは〜ひーっひっひー」「はっはっは〜」
笑い声は廊下まで響いていた。
二時間後舞台の照明がついた。
衣装を着た復讐側の人も準備は出来ている様子だった。
そして、幕が上がった。
たくさんの人が観客席に座ってる。
そして皆んな目を輝かせながら拍手をしていた。
寝ている私達にはよく見えないが大勢の拍手だけはよく聞こえていた。
団長は言った「こんなにたくさんのお客様が足を運んでくださって私はとても嬉しいです。劇団を立ち上げてよかったです。さあ、殺人ショーの始まりです。楽しんでいってください」
拍手の音は更に大きくなっていった。
続く
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