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十八話 アプリ【一ヶ月後】
吹雪高校での菅原緑の成績は相変わらず伸び
悩んでいた。たまにある抜き打ちテストも人には言えない成績だった。
柚木に勉強教えてもらってるんだけどな〜?この高校に入ったのは間違いだったのかも?そもそも頭がいい人しか入れない高校なのに奇跡で私は受かったようなものだよね?
そんな事を考えていると森高柚木と千代田玲子が嬉しそうな顔をして菅原緑に近づいて来た。
「緑 緑〜昨日届いたんだよ」「緑 緑〜私も届いたの」
菅原緑は「届いたって?何が?」
柚木と玲子は写真を見せた「これこれ〜」
緑は「これって?どこから?玄関に置き配して貰った野菜セット?もしかして?」
柚木は言った「そうなの一ヶ月前に登録したアプリのかけらをやってかけらをみつけて一ヶ月以内にクリアしたらちゃんと届いたの」
千代田玲子も言った「私もほらこんなにいっぱいお菓子セット昼休みに皆んなで食べようよ。私1人じゃ食べきれないし少し持ってきたんだー」
緑は「本当に届くんだね。私も成績がもう少し上がったらやってみるよ。私は美容の為にフルーツセットがいいなー。でも、一ヶ月でクリアしただけでこんなにたくさん貰えるのやっぱりちょっと怪しいよね?それにもう一つ気になったんだけど何で2人の住所知ってるの?確か登録の時、県と何区までしか登録してないはずだよね?」
玲子と柚木は緑に言った「そうなんだけどさ〜これ見て登録すると私の近所の地図とスーパーや公園や神社とか全て立体的にスマホに出るんだよ。
そして、ほら今私がいるこの学校の廊下に私のキャラクターが立ってるんだー。
今はAIの時代だからきっと位置とかすぐわか
るんじゃない?まるで本当に私がゲームでお化けを倒しながらかけらを探している気分になって面白いよ」
「緑もやってみなよ。リアルゲームで面白いよ」
緑は言った「位置情報わかるなんてなんだか怖いわ。それに近所も全て立体でスマホの画面に映るし、危険なアプリじゃない?それに勝手に置き配されて」
柚木と玲子は「もう〜緑は硬いなー。ほらこのお菓子一つ食べてみなって新作のお菓子だよ。テレビで宣伝してるでしょう?」
緑は「本物のお菓子だよね?」
玲子はくすくす笑いながら自分で食べてみせた。
緑は恐る恐る玲子の手からお菓子を受け取った「美味しい本当だ。私も今度やってみるよ成績上がったら」
「もう、緑ったら硬いよ脳には甘いものがいいよ。たまには息抜きしなって」
「それは頭がいい人が言う言葉だねー」
そう言って笑った。
その話を聞いていた近藤真琴と木原可憐が緑と玲子と柚木に近づいて来た。「ねえねえあの噂のアプリの(かけら)やってるの?あれって本当に商品貰えるの?」
柚木と玲子は自宅に置き配された商品の写メを見せながら言った「一ヶ月以内でクリアできたら貰えるよ」
真琴と可憐は「えーそうなの?あれテレビで大袈裟に言ってるわけじゃないんだー。本当に貰え
るんだね。私もやってみようかな?」
「私もやってみる」
それを聞いた同じクラスメイトの鈴木まりんや三本楓も柚木の周りに集まって来た。
「本当に貰えるんだねー。抽選とかじゃないんだねー。なら私もやってみようかな?どうやったらそのアイテム貰えるの?」
「これをねーこうやるとー」
柚木は集まって来たクラスメイトにゲームのやり方を教えた。
「そうなんだー。どういうところにかけらはあるの?夜に探すと見つかりやすいのか〜」
クラスのほとんどの生徒が今、柚木と玲子の側に集まっていた。
その場でクラスの生徒ほとんどはスマホのゲームのアプリ(かけら)に柚木と玲子の前で登録していた。
緑は私もやりたいと思っているもう一方でこのスマホのゲームアプリは危険なんじゃないのか?
という思いが自分を冷静にさせた。
近所のお店も自宅も全てわかってしまうアプリしかも住所を登録してないのに届く商品何となく怖い。緑は柚木と玲子の事を心配していた。
緑の思いとは違い吹雪高校2年B組のクラスではこの日からスマホのアプリのホラーゲーム(かけら)が流行り始めた。
そして、2年B組から流行ったアプリはだんだんと他のクラスでも流行り始めていた。
この日から名門吹雪高校は徐々に狂っていった……
吹雪高校の生徒達は徐々にアプリ(かけら)しか興味がなくなっていった……
続く
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