十八話 アプリ【クラス】

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十八話 アプリ【クラス】

 緑 玲子 柚木 今田幸の4人は望月遥の家の近くの公園からそれぞれの自宅にとりあえず今日は帰るしかないと思っていた。  「どうしょう、私達これから」柚木が話した。  今田幸は言った「私、高井戸男子高校で何が起きているのか?お父さんに聞いてみるよ。そしてそのアプリはどこで開発された物なのかできる限り調べてみるよ。今のところ何が起きているのか詳しくわかってるのは高井戸男子校で教師をしているお父さんしかいないと思うの」  柚木と玲子は「そうだね。聞いてくれる?このゲームはクリアしないと止められないみたいだから」そう言った。  4人が日暮里の駅に着くと今田幸に一人の男性が声を掛けて来た「久しぶり、小学生以来だね」今田は言った「翔くんその制服って?もしかして高井戸男子校に通ってるの?」  「そうだよ。親の都合で北海道に小学生の時引っ越したけど、最近東京に戻って来て高井戸男子校の転入試験を受けて転校して来たんだよ」 緑は「誰?紹介して」今田幸に言った。  今田幸は「翔くん立花翔君は昔うちの近所に 住んでいて小学校の時はクラスも一緒だったの。    でもね小学6年の時にご両親の仕事の都合で引っ越して行ったの。今、偶然の再会ってやつよ」  緑 柚木 玲子は「凄い運命の再会かもよ〜そうだゲームの事何か知ってるかもよ。こんな偶然なかなかないんだからファミレスにでも寄ってゲームの事聞いてみようよ。何かわかるかもよ」  今田は「そうだね。翔君聞きたい事があるの日暮里駅近くのファミレスに私達と一緒に行ってくれない?用事がなければ?」  立花翔は言った「いいよ。別に用事もないし」 緑 玲子 柚木 今田幸子 立花翔の5人は日暮里駅の近くのファミレスに向かった。 ファミレスに着くと5人は感じのいい店員さんに ドリンクバーの近くの席に案内された。  5人はすぐドリンクバーを頼んで立花翔に話を聞いた「ねえ翔君、翔君もアプリ(かけら)もしかしてやってるの?」今田幸は立花翔に聞いてみた。  すると立花翔は言った「うんやってるよ。だって〜もともとこのアプリのかけらを教えたのは僕だからね」柚木と玲子と緑と今田幸は驚いた。  「教えたって?」今田幸は立花翔に聞いた。 「僕がこっちに来て転校したのは高校2年の時なんだ一年の時はまだ北海道にいたからね。そのゲームは北海道高校で流行っていたんだよ。  テレビでも流行りのアプリって言ってただろう?」  今田幸は言った「翔君何ラウンドまで進んだの?」  立花翔は言った「僕は5ラウンドまでクリアしたんだよ」今田幸は「5ラウンドの商品って何?」 立花翔は言った「何でも願いを叶えてくれるんだよ。だから僕は東京に戻りたいってゲームの商品の登録をしたんだ。東京の高校に入りたかったからね」  今田幸は言った「翔君アプリかけらは第3ラウンドから難しくなるみたいだけど、殺し合いとか人に追いかけられるとかってあるの?」  立花翔は言った「そうだね。このゲームは自分達が現実世界で戦うゲームだからね。  クリアするまで止められないのは現実世界のゲームだからだよ」  「現実世界のゲームって?」今田が立花に聞くと立花は「住所も登録してないのに住所がわかっていて品物が届く。僕達はゲームの開発者に見張られてるんだよ。そして第3ラウンドから僕達は勝手にリアルの世界で戦わなくてはならなくなる。     これ以上は言えない。今度は6ラウンドクリアしないと僕は殺されてしまう。それにねこのゲームは上に行けば行くほどゲームをやってる僕達だけじゃない。家族の命も狙われるんだ。  家族を守る為に逃げたり戦ったりしなければいけないんだ。ゲームをやってる人しか見えない幽霊や怪物だけじゃない。ゲームをやってる人間とも戦わないと僕が殺されるんだ」  今田幸は立花翔に聞いた「北海道の高校で自殺者出た?」 立花翔は言った「自殺と言うことになってるけどあれは誰かに殺されたんだよ。でも、テレビでは放送されなかった。学年で半分も死者が出ているのに」  今田幸は言った「翔君そんな危険なアプリ何で高井戸男子校で皆んなに教えたの?」 立花翔は言った「誰かに教えないと何者かに家族が殺されてしまうんだよ。僕は家族だけは守りたいんだ」 今田幸は言った「私達はアプリを止めさせたいだからアプリの事を調べてるの。翔君もいつか誰かに殺されるかもしれない。家族が危険な目に遭うかもしれない。だから協力してほしいの」 今田幸はてっきり立花翔が協力してくれると思っていたが翔の考えは違っていた。   「僕は考えても止めさせる事なんてできないと思う。クリアするまで解除もできないんだから。だから僕は家族を守りながら戦ってクリアしようと思う。商品も豪華だしね。僕は止める気ないから。秘密をあまり話すと僕の命が狙われるんだ だからこれ以上は話せない。止めたければこのゲームをやらないように皆んなに言うことだと思うよ」   今田幸は「翔君ライン交換してまた話し聞く事あるかもしれないから」そう言ったが立花翔はこれ以上話せないと言ってライン交換を拒否して帰って行った。 その後、クラスの生徒がアプリ(かけら)の第3ラウンドになった時、吹雪高校は恐怖の学校に変わっていくことになる。  仲のいい吹雪高校の2年B組の生徒はこれから命懸けの戦いをしなければならなくなっていく  そして担任の東城舞まで徐々に狂ってしまう この時、生徒も担任の東城舞も何も知らなかった このアプリの本当の恐ろしさを……。 続く
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