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十四話 家族【弟】
私は弟の和樹に聞いてみる事にした。
「ねえ〜和樹〜ちょっと聞きたい事があるんだけど?」
「何だよ〜今、ゆりかちゃんと電話してんのに〜大事な事なの?」
「あんた、いつも誰かに電話してんじゃん。私があんたと話す時間いつ作れるかわからないじゃん」
「わかった。ごめんね姉貴がさ〜なんか話があるみたいなんだよ。また電話するよ。ごめんね」
和樹はそう言って電話を切った。
和樹は言った「何なの話って?」
静香は和樹に聞いた「あんた?おかしいと思わない?私がPグループであんたがNグループどうしてだと思う?NグループとPグループの勉強とか違うのかな?授業内容教えてくれない?何でグループ分けするのかな?何か知らない?」
和樹は言った「姉貴〜僕の学校では授業の内容をPグループには教えてはいけない事になって
るんだ。だから僕は教えられない。姉貴のところも授業内容はNグループに教えてはいけない事になってるんじゃないの?」
静香は言った「私のところもそう言う事になってるけどそれっておかしいと思わない?和樹何か知ってるんじゃないの?」
和樹は言った「何も知らないし、授業の事は言えないからこの街のルールだからじゃね。僕はゆりかちゃんに電話かけ直すから」
弟の和樹はそう言って自分の部屋に戻って行った。
静香は「今夜、自分で調べるしかない。あの透明の薬を飲んだ振りをする。そうすればきっと何かが分かるはず」
静香はその日いつものように家族揃って夕食を食べた。今日の夕食はハンバーグとサラダとパンと苺が乗ったヨーグルトと野菜スープだった。
私は母にいつものように言った。「お母さん試験近いからお風呂入ったら直ぐに勉強するから」
そう言うと母は「じゃあ何時頃寝る予定?いつものようにその時間になったら薬持って行くから」静香は言った「お風呂入ってから勉強するから深夜1時頃になると思う」それを聞いた母は「そうじゃあ1時頃いつもの薬持って行くわね」
静香は「わかった」そう答えた。
静香は「とりあえずお風呂入って。1時までお母
さんは私の部屋に来ない。あの薬を飲んだ振りする為には先に目覚まし掛けて眠っておかないと、1時の薬の時に飲まなくても眠くなってしまう」
静香は急いでお風呂に入り髪の毛をドライヤーで乾かすと携帯で目覚ましをセットしてからベットで熟睡していた。
寝室とそれぞれの部屋は防音になっているので目覚ましが鳴っても誰にもわからない為静香は安心して眠りについた。
ぐっすり眠りについてから3時間後1時15分前だ「もうすぐ来る」静香は母の様子を見るためにドアを開けた。「お母さんこんな深夜に誰かと電話している?誰と電話しているんだろう?」
母の声が聞こえた「うちは〜静香だけで充分です。真田さんも桜ちゃんがいるじゃない?飽きたって?わかった今回は付き合うわ。でも、そろそろ真田さんもやめた方がいいわよ。じゃあ静香に気づかれるから」静香の母絹枝はそう言って真田からの電話を切った。
静香は「何を言ってるんだろう?桜ちゃんがいるじゃないって飽きたって?」
静香は何を言っているのか?わからなかったがとりあえず自分の部屋で母が薬を持って来るのを待っていた。
暫くして静香の母親が静香の部屋に近づいて来る足音が聞こえた。
そしてドアをノックする音が聞こえた。
「静香〜いつもの薬を持って来たわよ。ちゃんと飲むのよ残さずにね。ドアを開けて」
静香はいつものように自分の部屋のドアを開けた。
「はいこれ」
いつものように小さい瓶に透明の液体が少し入った瓶を静香に渡した。
静香は「わかったわ」母にそう言うと母は
私に「じゃあいい夢を」そう言って静香の部屋のドアを閉めた。
いつもと違う事は静香は薬を自分の部屋の洗面台に流して飲んだ振りをしている事だ。きっと桜も今頃同じ事をしているかと思うと静香は「くすり」と笑った。
静香は自分の部屋から階段で1階に降りる母の後ろ姿をドアを少し開けて確認した。すると誰か来たみたいで静香の母の絹枝が玄関のドアを開けたのが見えた。
「じゃあ行きましょう」そう言ってるようだった。
そしてその後、静香が驚いた事は和樹も母親と出掛ける様子だった。
母の絹枝は和樹と父の和男を呼んでいたのだ。「和樹〜早く〜お父さんももう行くわよ」
静香はショックだった。「えっ?皆んなで何処かに行くの?私だけ仲間外れ?何で?私に皆んな何か隠してる。それに〜あれは桜のお母さんだけじゃない。同じクラスメイトの鴨居さんのお母さんと小池さんのお母さん?何で〜何処に行くの?私に隠れて私だけ仲間外れにして皆んなで何処に行くの?」静香はこっそり後をつけてみる事にした。
続く
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