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十五話 子供【南署】
永峰康太と津田絵里は永峰のマンションの駐車場に停めてある津田の車に乗り込んだ。
「永峰さん。しっかりしてください警察で何があったのか詳しくもう一度聞いてみましょう。その後私は悪魔祓いの儀式を予定通り行います。洋司の無念を晴らさないと洋司が可哀想ですから」
永峰康太は「そうですね。でも、俺はやっぱり津田さんほど強くなれそうもありません。。。」
「もうすぐ着きます」
津田が永峰にそう言うと。車の中の二人の会話は無くなり沈黙だけが続いた。。。
10分くらい車を走らせると「着きましたよ。永峰さん」津田絵里にそう言われた永峰は「ありがとうございます」そう言って車を降りた。
南署の入り口で津田と永峰は電話をもらった事を話し入り口にいた警察官に話して担当刑事の田所を呼んでもらった。
南署の田所刑事は言った。「詳しくお話しいたしますのでこちらにどうぞ」二人は一番手前の部屋に通された。永峰は言った「あの〜島村は?」田所刑事は「今はまだ鑑識の捜査中ですので実際島村さんが息を引き取った場所にはまだお連れする事はできません」
永峰は「そうですか〜では、詳しく聞かせてください」そう言うと田所は永峰に言った。
「その前にこれを見てください。これに身に覚えは?島村さんが亡くなる前に話した女の子のスカートなのでしょうか?」田所が見せた写真は永峰 島村 秋山 堀部の四人を追いかけて来た少女が履いていたスカートだった。永峰は田所に言った
「そうです。俺と島村 秋山 堀部を追いかけて来た少女のスカートです。間違いないです」そう答えた。
田所は言った「そうですか〜やはり島村さんの話は本当なんですね。実は〜私は初めから島村さんの話を信じていました。だから初めから話を真剣に聞いていたんです。話を後輩と聞いているうちに島村さんはいきなり咳き込み出して白目を剥いて痙攣を起こしました。それは物凄く激しい痙攣で私は直ぐに医務室に運ぼうとしました。だから直ぐ仲間の刑事を呼んだ。ところが仲間の刑事が駆けつけた時には島村さんは息をしていませんでした」
永峰は「そうでしたか〜よく島村の話を信じてくださいました。誰に言っても信じてくれないので言っても無駄だと思っていました」
田所刑事は言った「私の家族はかつてのあの幽霊の少女の被害者です。私の両親も少女に追いかけられると言っていました。当時、私は地方の警官で働いていました。だから東京には滅多に帰って来なかった。そして、両親の話は夢でも見てい
たんだろうと思っていたんです。
その後、両親は電車に轢かれて死んだという知らせが来ました。
自殺との事でした。だから僕は東京に戻って来たんです。両親が住んでたマンションに何かあると思って調べているんです。永峰さん。津田さん私と協力してください」田所はそう言った。
その話を聞いた津田は田所刑事に言った。「あのマンションに入りましたか?」田所は言った「はい、入りました」
更に津田は言った「そうですか〜入ってしまったんですね。田所刑事あなたもすぐ私達と来てください。悪魔払いをしないとあなたも死にますよ」
田所は「えっ?悪魔祓い?今の時代に?」
そして更に津田は田所に言った「少女に追いかけられませんでしたか?」
田所は「追いかけられていませんが〜」
更に津田は言った「なら尚更直ぐ私達と一緒に来てください。お祓いをする前にうちで話を聞いてから悪魔祓いの儀式を受けてください」
田所は「今勤務中で他にも事件がある悪いけど行かれません。夜には行かれると思いますが〜」
そう言ったが津田は更に話を続けた。
「田所刑事、たぶん少女は島村さんの次に狙うのは田所刑事です。夜、田所刑事は亡くなってる可能性があるんですよ。早く全て話しますから車に乗ってください」
田所は迷った末、部下に話して捜査の為出掛けると言って永峰と津田と一緒に車に乗り込んだ。
田所は車に乗り込むとなんだか乗り込んだ車は見覚えのあるような気がした。
私はこの車に助けられた〜たぶん子供の頃?
津田は言った「どうしたんですか?田所刑事?もしかして思い出してくれたのかしら?」
田所は「津田さんあなたは私の事知ってるんですか?」津田は言った「知ってるわよ。私はあなたが幼い頃あなたを助けた事があるの。悪魔祓いをすれば全て思い出すと思うわ」
田所は言った「もしかして?僕は一度死んだ事があるんですか?その記憶と少女の幽霊の事と関係があるんですか?」
津田は言った。「そうよ。関係があるの。少女がまた出て来たって事は今度こそあなたは殺されるわ。だから何がなんでもお祓いしてもらわないと困るの!私がせっかくあなたを助けたんだから」
田所は津田に言った。「母さんが生前言ってた。僕の命を助けた女性って?もしかして?」
津田は言った「そうよ。私よ」
田所は「記憶が戻らなくてすみません。命を助けてくださりありがとうございました」
田所は津田絵里に何度も頭を下げた。
続く
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