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ついにやって来てしまった休日。何が楽しくて遊園地にデートを監視しに行かなければならないんだ。バスに揺られながら、通路を挟んで右に座る委員長が話しかけてくる。
「これも仕事だ。諦めるんだな」
「…委員長は思いっきり、楽しそうなんですが」
「仕事は楽しんでするほうがいいぞ。泉がいるしな」
「最後のが本音ですか」
「全部本心だ」
デジャヴ。あんたの本心いつも筒抜けなんだよ。
「人を出しにしないで頂けますか」
副会長は委員長の右隣の席に座らされている。相変わらず、笑みは冷たい。
「喧嘩しちゃだめなんだぞ!!」
副会長の前の列の席で、如月の隣に座る転校生が口を出してきた。
「……静かにしろ」
帝は俺の左斜め前の席、つまり転校生と通路を挟んでさらに左にいる。おそらく、俺の近くにいたいが、近すぎるのも良くないし、かと言って転校生の近くも嫌だと判断した結果なんだろう。
「!!、帝、帝、今日は楽しもうな!!」
「名前で呼ぶな」
「ありす、バ会長は放って置いていいんですよ。私と話しましょう」
「おい、ありすとデートすんのは俺だ」
「泉?俺とお話があるだろう?」
「そうそう☆ありすちゃんは俺と…」
「「ねぇねぇゲームしよ〜」」
「ん…仲、良し」
「和馬、ポッキー食べる?」
「いらね」
もはやカオス。誰かこの中に一般人はいらっしゃいませんか。
〜バス座席配置図〜
前
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入口 運転手
荷物 双子
帝荷物 通 転校生如月
荷物俺 風委長副会長
書記会計 荷物
荷物 路 東雲西城
荷物 荷物
引率教師、荷物等
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後ろ
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