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※注意※ほんの少し性表現あり。苦手な人は次のページへお進みください。
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「悪く思うなよ?風紀副委員長サマ」
「そうそう、俺等もあいつに雇われただけなんだぜ?」
若干ニヤニヤしているのが余計に気持ち悪い。そして、俺は制服を思いっきり引っ張られ破かれる。ボタンは弾け飛び、そのままベルトに手をかけられる。
「っ木島!!」
「大人しくしろ」
転校生の焦る声がする。
考えろ、俺。どうすれば……
「ねえ」
「ん?」
俺は肩を押さえつけているやつの手を取り胸に当てる。羞恥心とか嫌悪感とかは全部捨てて言う。顔はちょっと煽り気味で。
「こっちもいじってくんない?」
その言葉を聞き、二人とも静止した。その隙を見て、ベルトに手をかけてるやつの顔に唾を吐く。
「うわっ」
「!こいつ」
そしてもう一人に強烈なアッパーを決めた後に足をすくう。同時に唾かけたやつが向かってきたので鳩尾に一発入れる。
「このっ!!」
転校生を拘束していたやつが手を離してこっちに向かう。
「姫宮、行け!!」
俺の声を聞いて一瞬止まって転校生は走り出す。多分、助けるか迷ったんだろう。でも即座に逃げる方の判断したのは偉い。
でも、俺は3人の男に流石に敵うはずもなく、左頬を殴られて地面に倒れ込んだところで、腹に蹴りを入れられた。
「っつ…」
「てめえ、もう容赦しねえ」
「お前らさっさと挿れてくれない?あの子多分応援呼んでくると思うから」
ずっと傍観していたあいつが言う。
俺はズボンにかかる手を引っ掻く。そうすると他のやつに手を抑えられた。
「あんたらどうせこの後退学させられるけどいいの?」
「残念だな。最悪退学してもあいつ割りと大手の企業のとこのお坊ちゃまだから最悪雇ってくれる」
「ごめんね、木島くん。良い家でも三男、四男は将来蔑ろにされるだけだから、そういう人達は今から跡継ぎに恩売っておくほうが得するんだよ」
「…お前はいいのかよ、退学して」
「退学してもいい。君を失脚できるのなら。本当は僕が風紀副委員長になるはずだったのに」
微かな記憶で俺が指名される前に風紀副委員長候補と言われているやつが居たのを思い出した。もしかしてこいつだったのか。
とうとう下着に手をかけられる。だが、必死に抵抗する。きっと無様だろう。でも、帝の顔思い浮かべると、そうしなきゃいけないって思うから。
「おい、動くな!!」
「ねえ、早くして。挿れるシーン撮れたらいいんだから」
そして頭を思い切り床に打ち付けられる。
「いっ…」
意識が朦朧とする。身体中を複数の手が這い、気持ち悪さと若干の虚しさと怒りが湧く。でも、もう抵抗する体力もない。
もう、だめか
その瞬間屋上のドアが開かれる音がした。
「風紀だ!!」
「き─、─か!!」
聞き覚えのある委員長の声と、転校生の声がした。あと何人かの足音。
良かった。
そして俺はそのまま気絶した。
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