クリプトニンジャ咲耶 〜パジャマパーティーの巻

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「咲耶です!チャンネル登録よろしくね😆」 自撮りスマホに微笑みかける女子高生。彼女は咲耶。アイドルを目指す忍者である。 「ダメだ…再生数が全然伸びない…テコ入れ企画が必要だわ…そうだ!」 何かを思い立った咲夜は、もの凄いスピードで走り出した。さすが忍者である。 咲耶が着いたのは、シノビマートというコンビニ。その店員控室には咲耶の他に2人の女子高生がいた。 「何だよ急に呼び出して…今スマホゲームやってんだよ。クリアして呟くとトークンが貰えるんだって…」 何やらスマホをピコピコと両手で扱う1人の女子高生。咲耶がそのスマホを覗き込む。 「ちょっと、チュートリアルもクリアできてないじゃない!不器用なんだからヤメ!」 咲耶にスマホを取り上げられ、膨れっ面をする彼女はネム。絵を描くのが好きな忍者である。 「もぐもぐ…何か呼び出した理由があるんですか?」 「かぁ⤴︎?」 可愛らしい丸い食べ物を口に入れながら喋る彼女はシャオラン。怖がりだが、意外にしっかり者の忍者である。 そして相槌を打って首を傾げるのはリーリー。あざと可愛いパンダである。 「聞いて!再生数を上げるスペシャルな企画を考えたわ!」 「スペシャル?」 首を傾げる2人と1匹に対し、咲夜は不適な笑みを浮かべた。 「パジャマパーティーよ!」 「パジャマパーティー!?」 ●パジャマを入手せよ 「パジャマパーティーって何だよ?」 「女子高生が可愛いパジャマを着て、キャピキャピキラキラ映えるパーティーよ!」 「キャピキャピ?」 ノリノリの咲耶に対し、イマイチ疑問が払拭されない顔のネムとシャオランである。 「でも私、ジャージで寝てるよ?」 頭の後ろに手を組み、真っ直ぐな眼差しで主張するネム。 「私も可愛いパジャマとか持ってないですぅ」 リーリーを胸に抱きながら、涙目で困るシャオラン。 「そうね。そういえば私も映えるパジャマ持ってないわ…」 「困っておるのか、咲耶」 「おじいちゃん!」 突然現れたご老人は咲耶のお爺さん、岩爺である。 「咲耶を救うために、ついにこれを使う時が来たな…」 岩爺は着物の懐から巻物を取り出した。 「それはまさか…クリプト絵巻!!」 岩爺は真剣な表情で意味あり気に巻物を解く。強烈な光を放ち、そこから出てきたのは… 数枚のお札。 「クリプトへそくりじゃ」 後日配送される段ボール。 「おじいちゃん、ありがとう」 キャピキャピキラキラ騒ぐ3人を暖かい目で見る岩爺。 「岩爺様、甘やかし過ぎでは?」 岩爺を嗜める咲耶たちの忍術の師匠、コンガ。ゴリラである。 「咲耶が自分で考え、挑戦しようとしてるのじゃ。応援するのが大人であろう」 「そうですかねぇ」 「そういえばコンガ、その段ボールは何じゃ?」 「え、いや。そろそろ裸で寝るのが寒いので」 コンガは咲耶たちのパジャマと一緒に届いた段ボールを背後に隠しながら顔を背けたのであった。
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