シャオランたちとリーリーのお出かけー紅葉狩り編ー

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 シャオランはリーリーが大好きだ。リーリーは小さなパンダで、見る人誰もが思わずにんまりしてしまうかわいさだ。リーリーは動物園で見かけるような一般的なパンダではない。しゃべることができるし、パンダにしては軽い。  リーリーもシャオランが大好きで、シャオランの肩に飛び乗ってぎゅっと抱きついてくることもしばしばだった。シャオランはそれにとても癒されていた。  シャオランは女子高生でありながらも実は見習い忍者だ。口寄せの術でいつもリーリーを口寄せしている。シャオランはもともとパンダが大好きで、口寄せの術を初めて使った時に召喚できたのがリーリーだった。初めはしゃべることに驚いたが、口寄せされるパンダというのはどうやら一般的なパンダではないらしい。シャオランが忍者の師匠に聞いた話によると、昔から忍者のパートナーとして活躍する『口寄せパンダ族』という系統のパンダだという。口寄せで呼び寄せられる動物たちには他にもそういう種族が多い。かくいうシャオランの師匠も見た目は完全にゴリラである。忍者仲間で友達のネムもケモ耳やしっぽが生えている。そういう人たちも少数だがいた。そう考えるとしゃべる小さなパンダがいてもおかしなことではなかった。  シャオランは怖がりなため手裏剣や刀などは苦手だったが、リーリーの口寄せは得意だった。そして口寄せしたリーリーとお出かけするのが大好きだった。  しかし、お出かけするにも注意しなければならないことがあった。それはリーリーが活発すぎることだ。リーリーは好奇心旺盛でいろんな所へ行きたがる。あまりにも好奇心旺盛なため、気がつくと木に登っていたりなにかを拾ってきていたり、とても大胆な行動をすることもあった。シャオランはそんなリーリーに自分と対照的なところを感じながらも、元気と勇気をもらっていた。
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