忠史 啓子
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「顔がやつれていました。それと、以前より、ペースが落ちています」 「そうなんですね。今の先生の状態を棚田さんはどう感じているんですか」 「はっきりとした理由はわからないですが、現実に起きた出来事をなかったことにしようとしている。そんな気がします」 俺もそんな気がします、と飛久馬は俯く棚田の背中を軽く触れて共感をした。
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