美術鑑賞

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美術鑑賞

 日曜日、夏とひとみ、そして恭介の 三人は、美術館の前に到着する。  「すごいね~。美術館は、佇まいから違う」  美術館を見上げ、夏がそう呟いた。  「でしょ? 行こうよ。恭介君も、早く!」   ひとみが恭介を呼んだ。  三人は、美術館の中へ入って行った。  受付を済ませ、三人は展示室へ向かった。  展示室前には、係員が常駐しており、 パンフレットと特別展示室の案内を配布していた。  パンフレットに目をとおしながら、展示室に 入っていく三人……。  「ここからは、三人とも自由に観ていこうよ」  ひとみが言った。  「そうだね。じゃあ、一時間後、展示室出口で!  あとは、各自ラインで連絡ね」  夏が言うと、呆れ顔の啓介が、  「三人、バラバラで観るの? じゃあ、三人で 来た意味ないじゃん……」  啓介の言葉に顔を見合わせた夏とひとみは、 クスッと笑うと、  「あ~、ごめんね。啓介、美術鑑賞ってさ、 個々のペースで観て行くのがいいんだよね。  ほら、感性の違いってヤツね。」  夏がそう言うと、頷きながらひとみも、  「そういうわけなんだよね。啓介君、」  と言った。  「わかったよ。じゃあ、俺も自分のペースで  観て行くよ」    そう言うと、啓介は展示順番の矢印が  掲げてある方向に歩いて行った。  夏とひとみも各々目当ての展示作品の 場所に歩いて行った。    
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