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だって……
「もう、いい加減に機嫌なおせよ」
呆れ顔の恭介が夏をなだめる。
「だって……失礼過ぎるよ。普通、見ず知らずの
人にあんな言い方する? 本当に頭にきちゃう」
美術館を後に、近くに隣接する喫茶店に
はいってお茶を飲む、夏、恭介、ひとみの三人。
「でもさ、その失礼な学芸員さん?
別の学芸員に連れて行かれたんでしょ?
ちゃんと注意されたんじゃないのかな?
それに、もう会うことないと思うよ。
だから、忘れなよ。ほら、パフェのアイスが
溶けちゃうよ」
「わかったよ。食べるよ。食べますぅ~」
パフェの一番上にのっていた真っ赤なイチゴを
スプーンですくい、口の中に入れた夏……
「う~ん、美味しい」
と満足気にそう呟いた。
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