15歳の私の想い

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『20歳の集い』の会場は参加人数に対して会場が狭く、ごった返していた。  振袖で参加した私は里穂ちゃんや他の友達と一緒に写真を撮ったり懐かしい友人に声をかけたりしていた。  浩輔は何処だろう。  皆、少し大人になっていて男子はスーツを着ているものだから、同じように見えて気後れしてしまう。 「何だよ浩輔、もう帰るのか」  誰かが会場の出入り口に向かって声をかけた。 「悪い。彼女も地元で参加してるけど、迎えに来いって言われてさ」  私は里穂ちゃんに「すぐ戻るから」と伝えて、歩き慣れていない草履で浩輔のあとを追う。 「浩輔!」  私は階段の踊り場から叫び、通用口に向かって歩く浩輔を呼び止めた。 「え?あ、恭子?」  浩輔はやっぱり格好良くなっていて、その顔で微笑まれてドキッとした。 「そ、そう!あのね、どうしても今日伝えておきたい事があって……」  私は慌てる気持ちを抑えながら、ゆっくり階段を降りる。 「あ、本当?俺も恭子に言いたい事があったんだ」  私に!?  このシチュエーションでそのセリフ!?  私の心臓は勝手な期待によって大きく踊り出した。 「俺の勝手なんだけど…。恭子に謝りたい」  え?何だろう。  浩輔の真剣な顔に少し不安を感じた。 「俺、恭子を恨んでいた」  ………何ですと?
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