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つまり、浩輔と付き合う事になったら、毎朝一緒に通学できる!
あぁでも、もし玉砕することになったら、顔を合わせる度ツラいのだろうな。
ラブレターみたいに、こうやって形に残る物って困るかもと思う。
だけど浩輔なら、きっとコレを誰かに見せたり揶揄ったりしないって信じている。そういう奴だ。
「お待たせー」とママがクリーニング店から帰ってきた。
私はクリーニングから戻ってきたばかりの制服に着替え、ポケットにラブレターをしまった。
「それでは失礼します」
「おぅ、高校生活頑張れよ」
私達は職員室を後にした。
既に大概の生徒が中学校の担任に合格の報告を済ませ、制服のドタバタがあった私達は合格者としては最後の組だったそうだ。
浩輔は、合格したのかな。
辺りを見回しても浩輔らしき生徒はおらず、合否を先生に尋ねるのも気が引けた。
どうしよう、告白が出来ない。
中学校へ行けば浩輔に会えると思い込んでいたから、会えなかった時の事を考えていなかった。
家まで行く?ちょっと遠いけど、一応住所は知っているし……。
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