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私が向かったのは古びたラブホテルだ。中に入るまで振り返らず話もしなかったが、彼がついてきている気配はあった。
部屋について荷物を置き、上着を脱いでやっと私は彼の方を向いた。
「ここまで来れば、何して欲しいかわかる?」
私が言うと、変わらない表情の彼は「何となく」と言った。
「先に教えてくれない?何で君はあんな危ないことしてたの?」
理解されないだろうとは思うが、教えるべきだと思った私は一息ついて口を開いた。
「私には訣別したい奴がいるの。」
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