私は不幸だ

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私は不幸だ

小さな身体で白い髪の毛。そして両目がレッドアイの少女アリスは内気な子だった。周りの子ども達は彼女を虐めていた。竹ぼうきで叩かれたり、石を投げつけられた。友達は誰もいない。そして家族からも愛されていなかった。義理母と義理父と義兄がいた。本当の家族は、地震で亡くしてしまった。あっちこっちと親せき中たらい回しを受け、今の家族に住んでいた。家に帰ると、誰もいない。リビングのテーブルに置き手紙があった。「今日3人で外食します。あなたはこのお金でご飯食べてください」と書いてあり2000円が置いてあった。アリスは、コンビニに行き、お弁当を買った。幕の内弁当とお菓子を買う。そして、自宅で、電子レンジでチンしてお弁当を食べる。まだ11歳の小学生の食べ盛りの少女には、お弁当1つでは足りない。小腹空いたら、ポテチを食べて補った。家の冷蔵庫に手は出さない。出せば、怒られるからだ。彼女、アリスはフルフルと震え泣いた。小さな声で泣いた。学校は助けてくれない。家族も助けてくれない。アリスは思った。わたしに生きる意味はあるのかな?と。そして、しばらく泣いて寝た。夢を見た。それは、人間を殺している内容だった。特に血が首からブシャーとシャワーのように出てくるのは好きだった。そして、殺した人間を食べる。食べても食べても足らない。 そして次の日、「起きなさい!!アリス!!!この馬鹿!!」と義理母の声がした。それで起きた。リビングにいた義理兄が、アリスを拳骨で頭を殴る。アリスは、なにも言わない。これが毎日毎日続いた。そして、料理を食べる。そして学校に行く。体育の授業は嫌だった。身体にアザがあり、それを見せるのは苦痛だった。先生が怒鳴る。「森野アリス!!授業に集中しろ!!」と言う。彼女の世界には、魔法が使われていた。使える人間は少ないが、日常生活には、外せない世界だ。アリスは、練習するが、中々、発動しない。発動しても、コップ一杯の水しか出せない。魔力測定機では02しか出ない。03にはならない。頑張っても無駄だった。だが、他の授業では好成績を残していた。ズバ抜けていた。いろんな賞をもらっていた。だが、そんなアリスの態度と成績が嫌いな同級生達は、彼女を殴る、蹴ったりした。また傷だらけになった。先生は見て見ぬふりをする。これが毎日続いた。家でも叩かれたりしていた。口の中は血の味がする。毎日血の味がしていた。アリスは鏡を見る。わたしは髪の毛と両目以外みんなと同じなのに、なぜ、愛されないの?と小さな身体を震わせて泣いた。下校時間になった。スンスンと泣いて帰る途中、小さなヘビを見つけた。カラスと戦っていた。体格差でカラスが勝つだろうと思っていたが、このヘビはどこかおかしい。目に追いつかない動きでカラスに巻きつき、殺してしまった。基本、動物は食べるために普通殺すのだが、ヘビは殺したカラスを食べない。アリスはジッと観察した。その視線を感じたのか、ヘビがクルッとアリスに視線を送る。そして、ヘビはカラスの死体をさらに締め上げ、血がドロリと出た。アリスは興奮した。そして、ヘビがアリスに近く。アリスは右手を出した。スルスルと巻ついてきた。アリスは嬉しかった。動物にも嫌われていたからだ。アリスはヘビの頭を撫でる。また涙が出る。アリスは、家族に内緒でこのヘビを飼う事にした。図書館に向かい、ヘビの飼育方法を調べた。アリスには、スマホが与えてもらっていない。だから、本を読んで調べた。家に着いた。まだ3人帰ってきてない。自分の部屋に行き、ヘビを放した。カゴだと可哀想と思った。このヘビは利口らしい。大人しくしていた。家族が帰ってきた。義理母が飯を作る。そして、義理兄も帰ってきた。そして3人で食事した。義理兄がアリスに汚い言葉を言う。そして、義理母は笑う。アリスは、思った。コイツ等死なないかなと。自分を虐める奴らもだ。この国も滅んでしまえと願う。これが良くなかった。義理父が帰ってきた。酷く酔っぱらっていた。そしてアリスを見て怒鳴る。「お前なんて消えてしまえ!!」と言った。アリスは、トボトボと部屋に帰って行く。そして、部屋で泣いた。ヘビがアリスに近づき、アリスの顔を舐める。アリスは言った。「この世界が壊れるチカラが欲しい」そうつぶやく。ヘビから「了解しました!!」と言う明るいトーンの言葉が聞こえたような気がした。そして、次の日、事件が起きた。
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