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10年後
「本日は全世界リアル&メタバース同時中継を行なっています。現場の咲耶さ〜ん？」
「はーい、こちらクリプトニンジャフェスティバルin Tokyoです。あちらではクリプトニンジャのコスプレを楽しまれている方が多く散見されます！私の分身と見間違えするほど、完コピされてる方も沢山いて嬉しい限りですね。CNP Land、他多数のメタバース内も大変盛り上がっております」
目の前には3Dの咲耶ホログラムが進行を務めている。
「凄い盛り上がりですね。ところで咲耶さん。本日はビッグニュースがいくつかあるとお聞きしました。そちらについて教えていただけますか？」
スタジオにいるアナウンサーが質問した。
「はい、そうなんです。なんと実はビッグニュースが3つございます！ もったいぶらずに早速ご紹介していきます！」
咲耶ホログラムは一呼吸置いた。
「まず一つ目が･･････『劇場版忍ばない！クリプトニンジャ咲耶参ノ巻』がまもなく公開されます。弐ノ巻のラストでは衝撃的な展開となりましたが、この後どうなるのか！？ あのキャラとあのキャラの行く末は！？ 見どころ満載となっております」
「前作からの三年間、今か今かと待ちわびてました。非常に楽しみです。二つ目は何でしょうか？」
「はい。二つ目がなんと･･････！ 原作者池林先生ことイケバヤ先生とイラストレーターの寝夢（ネム）先生による初対談を開催いたします！ 映画に込められた思い、隠された裏話など根掘り葉掘りお聞きしたいと思います」
「それはとても楽しみですね！ どうやら今回両先生とも初対面だとお聞きしたのですが本当ですか？」
「はい。どうやら本当のようです。つまりお互い、どんな人なのか何も知らない状態で十年も続けられました。奇跡のコンビですね！」
「すごいですね！ お互いがどのように反応するのか非常に楽しみです。それでは最後三つ目のニュースをお願いいたします」
「はい、最後三つ目が･･････！ なんと対談後、原作最後のキャラクターが世界同時公開されます。これはあくまでも噂程度ですが、最新映画の中に少しだけ出演されてるとかされてないとか？ 目をカッと開いてご視聴下さい！」
「遂に原作最後のキャラクター公開ですか〜。嬉しいような寂しいような、そして早く見たいような、そんな不思議な感覚ですね。咲耶さん、ご説明ありがとうございました！三つともビッグニュース過ぎて、私はもう既に頭がパンク状態です。」
「コンガアナウンサー、まだまだ始まっていませんよ！ 本当のお祭りはここからです」
会場内の巨大スクリーンに『六十』の文字が映し出され、『五十九』『五十八』とカウントダウンが行われ始めた。
「それでは皆様、大変お待たせいたしました！ いよいよこの後『劇場版忍ばない！クリプトニンジャ咲耶参ノ巻』が公開されます。ぜひスクリーンの数字が十になりましたら一斉にカウントダウンをお願いいたします！」
カウントダウンの数字が『十』と表示された。
「十！ 九！ 八！」
全員の声が重なり、会場内の声が一体となった。
「三！ 二！！ 一！！！」
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