0人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
残骸
私が歩み進んで来た道
後ろを振り返れば
そこにあるのは
私の壊れた心
一つ
一つ
また一つ
進めば進む程
私の心は道に落ちていき
私の心は何かを失っていく
進まなければ
歩かなければ
立ち止まれば
心は壊れずに済むはず…
それでも進んだ先に
「何か」
があり
「何か」
があると期待し信じて
ここまで歩いて来た
遠い道程
分からない道程
迷い傷つき涙を流し
そうして辿り着いたこの場所
もう遅かった…
あまりにも長すぎた
もう私の心には
「何か」
を期待し
「何か」
を信じる心が残っていない
残っているのは
落としてきたただの心の残骸
もし…
あの時…
歩みを止めていたら
大切な…
とても大切な…
「愛」
を落とさずに済んだのかもしれない
でも…
それももう残骸の一部
引き返しても
探しても
感情の無いただの残骸
見つけて
それを再び手にしたとしても
そこに
「愛」
は無い
落とし
捨ててしまった心
それでも…
もし…
微かに「愛」の心が残っていたら…
私は…
残骸と一緒に埋れて
そして…
「愛」
を抱き締め
眠りにつきたい…
それが最後に残った
「願い」の心
最初のコメントを投稿しよう!