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「うん…」
なんだか体が思うように動かない…
「あ 、寝返りを打ったぞ」
「もうアルグは寝返りを打てるようになったのね」
「とても可愛らしいね。
ほら、クロスなんて私の指をぎゅっと握っているぞ」
なんだか、暖かい場所で、ふわふわしながら 聞いているその優しい声がとても心地よかった。
「お?目を開けたぞ」
「本当?!まあ!アルグはあなたに似て綺麗な空色の瞳ね!」
「んゆ…」
隣から声が聞こえる。
「こっちも目を開けたぞ」
「クロスは私に似て瞳が赤いのね」
「そうだな 、とっても可愛いな」
眩しい真っ白な世界…
ぼんやりとした視界に映る、おそらく私を抱き上げてる人の顔はとても美しくてまるで女神様のようだった。
「可愛い可愛い私たちの子供アルグとクロス」
「立派な鍛冶師になるんだぞ」
どんどんとその優しい顔は離れていき、ふわふわの中に戻される。
「グロリー、そろそろ私たちも寝る時間だな」
「そうねまた今晩会いましょう、ベロニカ」
「あぁ。愛しているよグロリー」
2人の気配が遠ざかっていきふっと消えてしまった。
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