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「草…」
私は弟の名前を呼んだ。
ウィーン…
聞き慣れない 音と、ポテポテという音が近づいてくる。
「お二人ともミルクの時間ですよ」
視界に入ってきたのは見たこともないピンクの生き物。
「ほらアルグ様、飲んでください」
口の中に哺乳瓶の先が入ってくる。
甘くて生ぬるい液体が私の口の中に入り、私の口は無意識にそれをごくごくと飲み込んだ。
「次はクロス様です。ほら、飲んでください」
なんとか身をよじり、隣を見る。
緑の生き物が銀髪の赤ちゃんの口に哺乳瓶を当てている。
「上手ですねクロス様。
さあ、飲み終わったらおしめを換えましょう」
おしめ?
私もミルクを飲み終わると、私の相手をするピンクの生き物におしめを替えられた。
どうやら私達は赤ちゃんになってしまったようだ。
「さあ、また2時間後に来ますね。おやすみなさい 2人とも」
そう言うとピンクと緑の生き物は去って行った。
「草…」
ふと弟の名前を呼ぶと
「お兄ちゃん…?」
隣からお兄ちゃんと呼ぶ声が聞こえた。
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