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「誰だってそう思うことはあるわよね…
昔の世界…昔の地球の人間たちが悪いことをしたせいで今の私達がとても辛い思いをして暮らしてるのに。
でも、昔の人がいなければ今の私達はいないのよね…」
「お母さん?」
お母さんはなんだか悲しい顔をしていた。
「クロス、地球の話なんてやめよう。
お母さん、この世界のことについて教えて?
オッド・フロンティアだっけ?この世界の名前」
「そうよ、この世界の名前はオッド・フロンティア。
現実世界を忘れさせてくれる楽しいゲームの世界。
正しい行いをすると溜まるヴァイスポイント、悪いことをすると溜まるシュヴァルポイントという2つのポイントによって出来ることが限られるけど、それでもとっても自由で楽しいのよ」
「楽しい世界なんだ!
異世界漫画みたいな世界なの?」
「そうよ。
魔法も使えるし空も飛べるし、海も湖も川も泳ぎ放題。
ご飯も食べられるし、味も感覚も全部現実世界と一緒なの」
まるで夢のような世界!そう、私はこんな世界に生まれたかったんだ!
神様、ありがとうございます!
願いを叶えてくれてありがとうございます!!
「じゃあ、いい行いをしないとダメなの?」
クロスの問いにお母さんはうーんと考える。
「そもそもNPC子供は悪いことできなかったはず。
NPC子供にはヴァイスポイントもシュヴァルポイントもなかったはず」
「なら、普通に過ごせばいいのかなぁ?」
普通に朝起きて、ご飯を食べて、お母さん、お父さんのお手伝いをして、夜は静かに眠る。
「そうね、それでいいと思うわ」
「なら、私はお母さんのお手伝いをしたい!」
「じゃあ、僕はお父さんが喜ぶことをしたい!」
素敵なお父さんとお母さんの役に立ちたいんだ。
「そう言ってくれるとお母さん嬉しいわ。
じゃあ、まずは採取をしてみましょうか?
ギルドメンバーにあなた達の先生になってくれる人を探してみるわね」
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