出会い

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 空を見上げれば眩い光が煌めき、地を見ればうっとりとするような美しい草花が咲き誇る。世界中の人々が関心と閃光の眼差しを向ける童話のような国。その中心部に位置する王宮でまだ見ぬ未来に期待を膨らませる若者がいた。 「本日付で王子、ペオニア様の側近となりましたハイドと申します」  精一杯誠意を見せようと頭を垂れる。王子ペオニアは何かを判断するような眼差しをハイドに向ける。ハイドは恐怖から手を震わした。  __怖い、なんだこの威圧感は……。 「ペオニア様、お初にお目にかかります。本日から側近となりましたハイドと申します」 「面を上げろ」
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