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「私も今は読書してるだけなのに」
「奇行も凝らしてますがね」
「ああ。そうでしたわ」
僕の中学校の頃など、ただ読書をしている地味なやつだった。とはいえ、別に友達はいたし、外で遊ぼうと誘われれば外に行くし、そんなボッチというわけではなく。それも高校に入って何か変わったとかいうわけでもない。
「この後の予定は?」
パフェは涼の細い体の中にどんどん入っていき、大きかったはずなんだけどな? と僕を思わせる。もはや早過ぎて実は小さかったのではと思わせるほど。
「全く。君が行きたいところあればそこに行くけど、無ければ私の週末の日課通りのルートを通ることになる」
「じゃあ、それで」
「そんな私の私生活に染まりたいんだ」
「そう言うわけではない」
即座に否定をする。
そういう趣味は自分にない。断じてないが、気になるというのはある。
「ともかく、謎に包まれた涼の私生活の謎を解き明かしたいっていうのはある」
「いいよ。私の私生活を存分に見せてあげる」
涼といれば少なくとも退屈することはなさそうだ。逆にこれからがとてつもなく忙しくなりそうだと言うことも想像できる。
「ごちそうさまでした」
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