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数日して届けられた四種類の『pocket season』は、素晴らしい性能だった。
私は四つの季節を使い分け、快適な生活を送った。
理不尽に襲い掛かってくる暑さや寒さに苦しめられることもなく、大好きな秋の果物と野菜を食べたいときに食べ、気分によって周囲の季節を切り替えてみたりもした。
けれども不思議なもので、一年もしないうちにそんな生活にも飽きてしまった。
四季というものは毎年、順に巡りくるからこそ、楽しみや価値があるものだと、今となっては思う。「今日は寒いね」という何気ない会話が、存外に大切なものであったとも。
いつしか私の『pocket season』はポケットの中ではなく、戸棚の奥底へと収められていた。
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