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ロボット兵器
一
「ロボット兵器はつるはし頭の全長と体重と同じ設計にした。怪獣と対等に戦うには最低限必要な条件だから」
つるはし頭を討伐する為に開発されたロボット兵器は、怪獣自衛隊基地の遙か地下の格納庫に保管されていた。つるはし頭と同じサイズの兵器を保管出来るスペースは地上にはなかったのだろう脚だけで私の身長をゆうに超えている巨大な人型のロボット兵器だ。
「全体的にスリムな気がしますが」
全長はつるはし頭と同じだが細身な事に疑問を抱いた私は、ロボット兵器の開発者エリカ・ハインライン教授に訊ねた。
「市街戦を想定した場合、一挙手一投足で建造物を破壊してしまう事もある。怪獣にやられてまだ復興中の街もあるから、これ以上ダメージを与える事は避けたいんだ。でもメリットもあるよ」
「どんなメリットです?」
「小さい蟹って挟まれたら、凄く痛いだろう。それは密度が高いから力が分散する事なく一点集中しやすいからだ。それに余計なパーツがないぶんスピーディーに動かす事も出来る」
「防御力より機動力を優先したと」
「一応、実戦用に火力兵器も搭載している。最大の特徴はレールキャノンだ。ロボット兵器の中で最大の火力を誇るが、連射が出来ないのが欠点だ」
ロボット兵器の胸部に特大サイズのレールガンの砲台が備えられている。怪獣自衛隊は空母に一台レールガンを装備しているが、それより遙かに大きい物だ。
「クールダウンにはどのくらい時間がかかりますか?」
「噴霧冷却と蒸発冷却の併用で熱の管理を行っているが、どのくらいで終わるのかは詳細はわからない。但しレールガンの素材が温度変化による熱疲労に耐久出来ない可能性もある。一発が勝負だ」
「ロボット兵器の通常兵装はどうなっているんですか?」
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