内緒で子育てしています

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「希乃愛!遅くなって、ごめんね!」 「きょう、なんで?ばーばじゃないのー?」 「うん。ばーばね、腰が痛いんだって」 「えーー」 大きな目をパチパチとさせる希乃愛の後ろに、保育園の先生が走って現れる。 「奈良崎さーん、こんにちは!!今日も希乃愛ちゃん元気に過ごしましたよ!」 「先生、すみません。迎えの予定だった母がぎっくり腰になっちゃって」 「大丈夫ですよ、連絡ありましたから。おばちゃんお大事にして下さいね」 私とあんまり年の変わらない先生が「また明日ねー」と希乃愛に手を振った。 「ばーば、だいじょうぶー??」 「うん、さっき家寄った時はなんとか歩けてたからそこまで酷くはないと思うんだけど……」 「そっかー」 「あ、ねぇ保育園は楽しかった?」 「うんっ!!きょうねー、おきゅうしょくぜんぶたべたのー!にんじんがんばったの!えらい?えらい?」 「偉ーい!人参食べらたんだぁ。希乃愛は大きくなるぞー」 しょんぼりしたり、大きな目をキラキラさせたり。子供って何でこんなに表情豊かで可愛いんだろう。 希乃愛が笑ってくれるなら、1日の疲れなんて吹っ飛んじゃうな。なんて、自然と口元が緩んだ。
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