不思議な出会い

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不思議な出会い

放課後、咲良(さくら)は校舎の静かな一角にある図書室に足を運んだ。いつものように、新しい物語の世界へと誘う本を探していた。窓越しに差し込む柔らかな日差しが、図書室の本棚を温かく照らしていた。 「おっ、これは何だろう?」と興味を引かれ、咲良は色あせた背表紙の本を手に取る。その瞬間、本の間から古びた封筒が落ちてきた。彼女は好奇心に駆られ、封筒を開けた。中からは一枚の手紙が出てきた。その手紙には、次のような内容が書かれていた。 「咲良ちゃんへ、 こんにちは!驚くかもしれないけど、この手紙は未来から来たんだよ。こっちの世界はかなり変わってるけど、大きな問題が発生しているんだ。その中心にあるのが、"クロノス・エッセンス"っていうすごいエネルギー源なんだ。 偶然じゃないんだ、あなたがこの手紙を見つけたのは。運命ってやつだね。僕たちの未来、あなたの力が必要なんだ。 手紙を読んだら、この封筒の中にある返信用の紙に何か書いて、図書室の特定の本に挟んでおいてくれる?時間を超えた僕たちのコミュニケーションが始まるんだ。 未来から、 ユウト」 咲良は手紙を読み終え、しばし呆然としていた。夕日が図書室に淡いオレンジ色の光を満たし、静けさが広がっていた。 「未来から…本当に私に?」咲良は小さな声でつぶやいた。彼女の心は驚きと興奮で満たされ、手紙に書かれたメッセージが彼女の運命を変える冒険の予感に満ちていた。そして、彼女の日常は、この瞬間からまったく新しい物語へと変わり始めていた。
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