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「おお、言いましたね。頑張って下さい」
笑いながら薬剤の準備をしている。
今日は金曜日。土日前なので外来は混む。午後から予防接種の予約の子供がどっと来るので、午前は診療の予約の子供が多い。次々と診療して気付くと一時近かった。
「先生。お疲れ様でした。そろそろ終わりです」
「ああ。今日は悪いが院長と約束があるので、これ以上は無理だ。檜山先生に残りの患者は頼んでくれ」
「……何だと?おい、勝手に」
隣のブースから声がする。覗いて頼む。
「悪い。昨日言ってただろ。院長と約束があるんだ」
「そういや、そうだったか。忘れてた。しょうがないな、夜勤一日代われよ」
「ふざけんな。お前、この間の午後も代わってやったぞ」
「へいへい。わかりましたよ。行ってらっしゃい」
ひらひらと手を振っている。偶然高校の同級生の檜山がここへ配属で来たときはお互い本当に驚いた。
お互い将来医師になると言っていたが、小児科医になるとは聞いてなかった。しかも医大はお互い違った。
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