満天に輝く星空を見上げながら

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いつも、怖くて不安でたまらなくなったとき、夜空を見上げて思い出すのは清の笑顔だった。 「泣かんと待ってるから…無事に帰ってきて」 ぽつり呟いた言葉に鼻の奥がツンと痛むと頬を伝って涙が流れ落ちた。 「さっき泣かんて言ったのにな…」 終戦を迎え、戦争が終わっても 清の行方は分からず、消息不明のまま月日が流れた。
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