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安定の
「お疲れ様です」
「お疲れ様です。包装紙お持ちしました」
「ありがとうございます」
あぁ安定の温度差。
私は営業じゃないスマイルなのに、
佐川くんは「それ、笑顔?」っていう程度の表情。
しかも、視線も合わない。
「たしかに2束受け取りました。」
私は急いで数を確認して、報告。
「じゃ、こちらに社判お願いします」
「はい」
受取のはんこを押して終了。
「では」
「ありがとうございました」
私は見えなくなるまで、佐川くんの背中を見つめてしまう。
でも、佐川くんとは視線が合うこともなく、彼は振り向きもせず戻って行ってしまう。
あぁ〜あ。
一瞬だったな。
でも、会えたし。
仕事頑張ろ!
「佐川くんはまいちゃんのサプリメントね」
「えっ!もうそんなことないですよ!」
また、中川さんはうれしそうに私をからかう。
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