別の感情が生まれた

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 初めから、謝罪は素直に認めようと思っていた。ヒスイなら、最初の言葉で謝罪する。  それに、今日は雨だったから、正直この間よりも心配していた。今まで会っていた日は、すべて晴天で、邪魔をするものはない。  雨の日は、キライだと感じたことはないけれど、雨音が会話の邪魔をする。  だけど、私はこの間から抱えている感情を知りたかった。  私が、無言でいることに少し顔をあげるヒスイは再び口を開く。  それは、私の知りたい感情の答えだった。 「ごめん……怒っているよね? その、許されるなら……僕の言い訳を聞いてほしいんだけど、駄目……かな」 「怒っている……? それは、どういう感情なの」 「え……怒っているとばかり、思っていたけど……怒っている感情か……言葉にするのは難しいけど、うーん……頭に血が上るとか、苛立ち……僕がこなかった時に、なにか湧き上がるものはなかったかな」  精霊には血が通っていないから分からない。苛立ちも理解できなかった。
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