別の感情が生まれた

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 私は精霊だから、人間や、他の生き物のように、子供の時代はない。  だけど、知っている。  この森は、人間の子供や他の生き物たちの遊び場でもあるから。  キレイというのは、私の容姿かもしれない……。  なぜだろう。愛らしいといわれたら、またあのときの感情が溢れてきて、私は下を向いていた。  その仕草を、怒らせたと勘違いしたヒスイは何度も頭を下げて謝ってくる。  それをみて、私は怒りの感情ではなく、楽しいと感じていた。  そのあと、ヒスイは言い訳を聞いてほしいと言ってきて、いつもの場所に2人で座る。  それと、もしものことを考えて、今度は町の人に手紙を渡してもらうように話すと。  人間に騙されたことがある私が、騙されないようにと、彼はポケットからあるものを取り出した。  言い訳の理由だという。 「実は……僕は、宝石職人なんだ。それで、急遽(きゅうきょ)……仕事の納期を早まらせられてね。王家からの依頼だったから、断れなくて……しがない小さな町の職人である、僕にはとても有難いことなんだけど。今は、君との時間の方が大切だ」
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