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ソフィアもそれに応えるように一生懸命に話しているし、自分の能力を認めてもらえるというのは、子供だろうと大人だろうと嬉しいものだから。
「……そうだ。君は凄く優秀だ。教えがいがあるな」
そう言ってソフィアの頭をポンポンとしている殿下を意外に感じていると、ホールにゼフが入ってきたのでホール内がピリッとした空気に変わる。
「よし、来たな。じゃあ皆揃ったから、話を始めよう。ゼフがあの後教会に侵入してきた。そこでは司祭が王都から来ていたという、ある人物と話し込んでいたらしく……その内容を聞いてきた」
「え?!」
とある人物?司祭に会いにくる王都からの人物って……それにしてもゼフは本当に危険な役目を担っているのね。なんだか領地に行こうとする私なんかの護衛になってもらっちゃって、とても申し訳ない気持ちになった。
「その王都から来ていた、ある人物とは…………」
「…………司教だ。ヴェットーリ司教と言われていたらしい」
司教?ヴェットーリ司教だなんてもちろん小説に出てきた事はない……この領地で起こっている事がイレギュラーだから仕方ないんだけど。
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