夜のブランコ

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「ちょっと見せたいものがあるんだが」 ある日栄田さんが突然そう言った。 何の前触れもなく。 栄田さんは最近うちの会社に来た中途採用の人だ。 後輩だが年は俺よりは随分上だ。 年齢と先輩後輩と言う二つの要素から、お互いにため口で話しているし、実際会社でも仲がいい。 栄田さんは郊外の小さな家を借りて住んでいる。 「都合のいいときでいいから、夜にうちに来てくれないか」 結局明日の夜に行くことにした。 栄田さんがなにを見せたいと言うのかわからないままに。
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