夜のブランコ

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正確には斜め前になる。 「あのブランコを見てくれ」 公園は道の街灯で照らされていた。 公園に向けての明かりではないためそれほど明るくはないが、ブランコはちゃんと見えた。 ブランコは二つあった。 見ていると、風もないのにブランコの一つが揺れだした。 俺から見て左側のブランコだ。 最初はゆっくりだったが、どんどん激しくなっていく。 そのうちに、とてもじゃないが人が乗っていられないほどに上下左右に大きく速く揺れ始めた。 それが続く。 このままではブランコが壊れるんじゃないかと思いながら俺が黙って見ていると、ブランコの揺れが徐々に小さくなり、やがて止まった。 もう動かない。
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