決断

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料理は魚がメインだったが、昨日と同じく量がちょうど良い。 「今日結構食べたんです。お蕎麦とか食べ歩きとか」 「沢山歩いたのならエネルギーに変わってるので大丈夫と思いますよ?元々姫愛さんは細い方ですし」 「今の体重が一番楽なんです。二キロくらい増えた時は体が重い感じがしてたし」 「栄養が取れていたらいいと思います。でも女性は今から体に少し変化が出ると思いますから、その時にはまた体調と相談しながらでいいと思いますが」 それは太るということなんだろうか?と考えていたら、「子供から大人の体に変わる……という事です」とサラリと言われるが、お医者さんと分かっているのでいやらしさが無い。 これが春ならほっぺを叩いていたかもしれない。 「ご馳走様でした」 「今夜はよく寝てください。疲れたでしょう?」 「でも気持ちよかったです」 「あの、姫愛さん」 「はい?」 「もしかしてですけど、神社の御祭神とか……」 「え?」 ガクッとしていたので、何か見落としたのかな?と思っていると、「場所を変えましょうか」と最上階のバーへ連れていかれる。
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