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はじき出された信吾は岩の上を転がる。
「いてて」
壁に手をかけ起き上がると出口に向かって歩きだす。薄暗い通路の先に明かりが見え近づいてきた。
「学生さんだな、助けに来たぞ。警官だ」
逆光で信吾にははっきり見えないが警官を名乗る男の姿があった。
「外が騒がしくなってる。はやく戻るぞ」
「騒がしくなってるって?」
「アメリカが古代遺跡の接収に乗り込んできた」
ズズン!
足元から振動がくる。
「地震か!?」
「いや、彼女がここを稼働再開させたんだ!」
振動が激しくなり天井から岩から破片が剥離してパラパラと落ちてくる。
「彼女だと?」
「はやく出よう」
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