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あれよあれよと事が運び、いつの間にか座席のようなモノが腰辺りに発生し宙に浮いた感じになっている。
「なにがなにやらどうなってんの?」
全面真っ黒だった壁がいきなり全面モニターになる。水方信吾を中心に球形の空間が
拡がっている。頭上から足元、背面まですべて見えている。ただ、その視点は全高約200メートルの巨人のそれだった。
『接続完了です。マスターの思念を反映し動作をトレースして稼働します』
それを聞き戸惑い頭を抱えてうずくまる信吾。当然、巨神体のスクナオウも地響きをたてうずくまる。
「なにやっているんだ、あの巨人は?」
恭輔は視えない星精鬼の幼体を一体斬り伏せ燃やすと巨人に近寄った。
「おい、中に居るのだろ?」
ぐるんとうずくまった巨人の顔が恭輔を見る。
『聖狼確認』
女性の声を聞き取り頸をかしげる。
「水方くん、返事をしろ!」
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