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巨神体が起きあがり正座する。
「僕です。あなた誰です?」
「おれだ、御山だ。戦えるなら立ち向かえ!」
巨神体の顔を見上げ怒鳴る。
『聖狼に提言します。マスターはスクナオウに対応がまだできません。靈基反応炉が正常稼働しておりません。元素〝火〟の提供を願います』
「〝火〟だと…………?」
『神火が必要です』
「……ノウマク サラバタタギャテイビャク サラバボッケイビャク サラバタタラタ センダマカロシャダ ケ……」
『ヒサシイナ、クシナダヒメ』
『12416年ぶりでございます布都御魂様』
小烏丸に宿りし布都御魂神とクシナダが会話する。
『キョウスケ、奇魂・荒魂・和魂ヲ律セヨ』
「まさか……」
『火乃迦具鎚命ヲ顕現サセルノダ』
げっそりした表情をする恭輔。拒否反応を隠す気もない。顕現させるための術式の鎮魂帰神法は体力霊力を消耗し恭輔を心身共に疲弊させる。最悪指一本動かせなくなるのだ。
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